情報図書の起源(その発想と目的)
 「既存の調査レポートと同等の調査内容を維持しつつ、しかも既存の調査レポートより低価格で提供可能な調査資料は制作できないものだろうか?高品質かつ低価格な調査資料の制作・販売が可能になれば、これまで限られた調査資料経費の中でやりくりしながら高額な調査レポートを購入していた企業の担当者は事業計画に必要とされるより多くのテーマの調査資料を購入することが出来るであろうし、また従来調査レポートの案内が来ても価格が高額すぎて購入に至らなかった企業の担当者にとっても必要な情報が容易に入手可能となるのではないだろうか?」

  このような考えは数年前より弊社調査部門スタッフの中で論議されておりましたが、調査レポートの販売という面から見ると既存の調査レポートと同等の内容を維持しつつなおかつ調査資料価格を既存の調査レポート価格の半分以下に抑えることは、調査資料の採算性的にかなり難しいという結論を余儀なくされていました。

 そもそも既存の調査レポートと同等の調査内容を維持しつつより低価格で提供可能な調査資料を情報図書として商品展開するという発想は、とある企業の事業所の図書室を見せて戴いた時に閃いたものです。その事業所の図書室は大企業の事業所の図書室ということもあり様々な雑誌類から高額な調査レポート類が丁寧に整理され、一企業のそのまた一事業所の図書室というよりもむしろ郊外の中規模程度の市立図書館とでも言うべき規模の施設でした。

 このような国内外にわたる高額な調査レポートが取り揃えてある図書室を訪れる機会も滅多に無いことなので興味深く出版元や調査テーマなどを見ていますと、数百万円もする調査レポートも数万円の調査資料も、調査レポート構成内容や基本的な調査データはさほど変わりがない模様なのです。

より詳しく内容を比較してみようと幾つか高額な調査レポートと数万円の調査資料をそれぞれ手に取って内容を見比べてみますと、確かに数百万円もする高額な調査レポートは貴重な調査データや専門のアナリストによる市場分析が記載されているのですが、その記載部分はごく数ページであり、後は10万円前後の一般の調査資料と大差ない内容に留まっておりました。恐らくこの数ページの市場分析が数百万円の価値なのでしょう。しかし逆に考えればその数ページを除けば数百万円の調査レポートも10万円前後の調査資料も基本的な内容に大差がないということではないでしょうか。

 もちろんこのような調査レポートを購入する企業の方々にとってはこの数ページに価値を見いだして購入されたのでしょうが、10万円前後の調査資料の方も基本的な調査データは押さえてあり、高額な調査レポートの価格の大部分は調査会社のブランド料が占めている様な気がしてなりませんでした。このことは逆に考えれば限定した製品や企業の特殊なデータやアナリスト達による市況観測を求めないとするならば、これらの調査データはほぼ同一レベルの調査資料であると言うことに他ならないということであり、後はその調査資料を制作した調査会社のブランド力が製品価格を左右しているということなのです。

 エレクトロニクス産業に携わる数多くの企業にあって自社の経営戦略や事業方針を策定すべく各種調査レポートや調査資料を必要とする企業の経営者や担当者は国内外を問わず数多く存在するものと考えられますが、数百万円もする調査レポート購入可能な企業の担当者どれほどいるかと言えば極端に限定されるのではないかと考えられます。そしてそれらの潜在需要家の大半は高額な調査レポートにあるようなごく限定された調査データや専門の市場アナリストによる緻密な市場分析よりも、より入手しやすい製品価格で市場全体を俯瞰し市場を構成している各製品の販売実態と今後の市場性を端的に見極めたいという目的の方が一般的かつ大多数ではないかと考えられます。

 このような発想に基づいて弊社では既存の調査資料と同等かそれ以上の内容と完成度で、なおかつ既存の調査資料よりもお求め易い価格でより多くの皆様に御提供することを目的として情報図書を考案した次第です。弊社の情報図書は図書という観点では調査統計データ資料と調査レポート・調査資料との間に位置し、また製品価格ではこれらの図書よりも低価格な設定で購読者の需要に対応することを目的に制作・販売しています。

 当面は文頭で触れました情報図書事業の採算性上数多くの調査テーマの情報図書を連続して発刊することは難しいものと思われますが、調査分野の特定化と調査テーマの絞り込みにより情報図書の採算性の向上を図りながら徐々にテーマ数を拡大して行きたいと考えております。この情報図書事業の可否はひとえに情報図書御購読企業の皆様の御賛同の上に成り立っている事業でございますので、できますれば本サイトを御覧戴いた数多くの皆様に御賛同戴き弊社情報図書の御購読に至ればと願っております。
(注:情報図書と言う言葉は弊社の創作・発案した造語であり、調査統計資料等既存の図書を包括・統合または指し示す言葉ではありません。)